春の自然観察会記録(2022年5月8日(日))

1.年月日、天候、活動人員、時間等

2022年5月8日(日)、天候(晴) 最高気温24℃、 最低気温15℃

時間:9:30~12:15

2.本日 ご案内方と参加方 

案内方: 道満、谷口、猿橋、待鳥、菅野、永井ツネヨ(写真) 
場所: かがやきの森
参加者: 山下洋子、徳山忠子、山川端子、永井ツネヨ、水流、古賀、石場明、小西秀幸、富岡康、富岡敏子、橋本育則、川上恵子、重松のり子、奥田忠、高阪道夫、高阪他美子、鷲尾久義、17名敬称略

里山和楽会:目的・目標

目的:放置された当東地区里山林を整備・再生し、広く地域住民のいこいの場としての“心林”づくりを目指し、持続的な里山林保全活動。 ※”心林”とは自然を感じる事が出来る「心」を育む森作り=地域住民の憩いの場  
目標:景観としては、「夏緑高林型(見通しが良く、山野草が咲く林内景観)」とし、生物多様性保護の場として里山林整備再生を通して自然体験や環境保全の場とする。

3.各チームの編成と活動内容

1) 挨拶: 春の自然観察会参加に感謝。 本日のスケジュールを説明。     昨今はまた新たに「生物多様性」の減少が環境庁から広報あり現状陸地では20%海域も25%の減少になっており、2025年には30%に戻したい。そのため保護区設置・公園増加対策が必要。 多分ご存知!スエーデン10代のグレタ・トウェーンベルが=経済活動で気候変動・地球温暖化の対策を世界の政治家・企業の指導者共怠っている事に訴え続けているが・・全く無関心無行為とは人類滅亡に向かっている現状を将来ある若者たちの時代にはどうなるのか?

本日は3つのメニューについて。

①道満;環境省が広報している「生物多様性に迫る危機」をコピーして説明(別紙有)    
② 菅野:台所で出る生ごみの堆肥化実践体験談 体験談書コピー添付
家庭で台所に出る生ごみ1トンに乾燥に必要な燃料は灯油100Lだそうです。ごみを燃やす灯油では、炭酸ガス排出地球温暖化の問題、初めて生ごみの堆肥化をトライ。    
③かがやきの森で自然観察自然観察へのご案内:*谷口・猿橋=植物について、名と由来の説明 *待鳥=十数年かけて、元地域の生活圏だった里山「かがやきの森」の十数年前から、十数名で実験的整備再生の実施体験後現場で説明。

4.説明内容 

1) 自然観察会 植物説明はガイド表作成。説明は発行マップの添ってする。

A地点:キブシ、ウグイスカズラ、ハナイカダ、ヤブミラサキ、タムシバ、ホオノキ、エゴノキ、その他樹木札をしているもの(ソヨゴ、アカマツ)    
展望台付近: アセビ、ノグルミ、コバノミツバツツジ、ヤマツツジ、ヒサカキ、その他樹木札をしているもの(ナツハゼなど)    
C地点までの間:リョウブ、モチツツジ、コバノガマズミ、ウワミズザクラ、コシアブラ、その他樹木名札をしているもの(ヤマモモ、ミヤマガマズミ、ネジキなど)    
D地点までの間: クロモジ、コウヤボウキ、その他樹木名札をしているもの(マルバアオダモ、アセビなど)    
E地点(終点)までの間: タカノツメ、ヤマザキラ、梅、カマツカ、アズサナシ その他樹木名札をしているもの(アベマキ、コアジサイ)   

2)展望台から 景観と歴史の説明    

  • 丹生山山系☞ 丹生山、帝釈山 稚児墓山、花折山、金剛童子山  
  • 湯乃山街道☞ 「御坂~箕谷~有馬(山田道)御坂~淡河~五社~有馬(淡河道)   宝塚~生瀬~船坂~有馬(船坂越え) 生瀬~山口(丹波街道)」  
  • 北区の特徴は、豊かな自然ばかりでなく、古い歴史にもあります。山田庄は、古代から、京・大阪と山崎・西国とを結ぶ山陽道の裏街道として、交通の要路でした。したがって、山田庄は第一級の文化の通り道でもあったわけで、今でもその名残を数多くとどめています。特に南北朝から室町時代にかけての石造品の多いことが注目されますが、この土地の独特の文化を「丹生文化」と呼んでいます。
  • 神戸市北区は摂津の国・八部郡に属していて、古代からの荘園山田庄と呼ばれていました。平安末期は東大寺領から平清盛の平家領として所有、清盛は大和田泊を拠点に日宋貿易を推進。平家滅亡後、源頼朝の知行を経て京の左女牛若宮八幡宮領。戦国時代は羽柴秀吉の三木城攻めの舞台となった。

3) 自然観察会 里山林整備再生の説明。  

  • 里山林整備再生は「兵庫方式」 夏緑高林型  心林  故郷の森 散策道
  • かがやきの森東地区の面積3ヘクタールを最初にスケールした後、5分割(Y・G・R・B・W)。
  • 年間活動には・・・活動記録日報発行:活動計画と活動記録と写真。  全山を5分割した後、管理作業枠を100㎡(10×10)に線引き、一年に1ゾーンを完了予定で計画。昨年(H27年)から保全整備になり年間22日間の活動に変更した。
  • 管理作業について:管理作業枠の中をまず植物調査、その後伐採する・しないの印”樹木にマーキング“。整備作業は全て手鋸とハサミでする。伐採した樹木はビオネストに積込む。林床を整備、落ち葉は堆肥造りの作業繰り返し活動。  
  • かがやきの森東地区と 放置林になっている他人地の森の比較説明。
  • ビオネストの説明。 かつては伐採木はすべて、生活必要不可欠の、燃料(炭・薪)だったが、今は生物多様性の基地になっている。尚、ビオネストとは!ビオは生物・ネストは巣(ドイツ語)    

4) 堆肥ピットで堆肥造り

今回は割愛させて頂き失礼しました。 内容のみ記載!

  • *堆肥ピット内で発生している事、落ち葉を分解を促進する訳:①土壌生物(草食性)→ダンゴムシ、ミミズ、甲虫の幼虫、トビムシ、ヤスデなど。土壌小動物(肉食性)ダニ、クモ、ムカデなど。  ②カビやバクテリアの仲間は、イ、細菌類:バクテリア(乳酸菌、納豆菌、根粒菌)。ロ、菌類;カビ・キノコ類(アオカビ、コウジカビ、菌茸類など、なかなか眼に見えない生物が地球の掃除屋さんとして活躍し、堆肥を造っている。
  • 通常雑木林には毎年1haあたり約6tの落ち葉が堆積するようです。かがやきの森は3haなので、約18tの落ち葉が発生する。その落葉を収集し、毎年1月には落葉堆肥造りの仕込みをする。
    *堆肥PETで堆肥造る方法とは!
    収集した落葉をまず15cm程度入れた後、 米糠・鶏糞など家畜糞をまぶし(落葉の5~10%程度)て入れる。落葉の乾燥状態にならない程度に水を散布するこの繰り返し落葉層を6~9層重ねてPETを一杯にする。注意!米糠や家畜糞の混入量が多いと発酵が遅れる(菌類が米糠を食べ、落葉が食べない)
    *何故米糠や家畜糞を入れるのか?
    落葉だけなら、C/N比(炭素/窒素比)が高く分解が遅いので、家畜糞(特に鶏糞がC/N比が低い)を混入すると分化が早い。
    最終工程、落葉を5cm入れ、土で覆い、踏み込んで水分調整、雨水除けの覆いをかける。
    *堆肥造りに必要な切り返し作業とは!                                     ・落葉堆肥の発酵を促し、全体を均一に発酵させるために、1ヵ月に1度程度を目安に、園芸フォーク、備中鍬で全体をよくかき混ぜる。
    *1ヵ月経過しても堆肥内の温度が40℃程度まで上昇しない場合は、この段階で米糠・   家畜糞を追加、水分補給もする。
    *3~4ヵ月前後を目安に、最後の切り返しを行う。6分の1程戻したら新たに米ぬか等をまぶす。これを6回程度繰返すると、堆肥になるが、更に2か月発酵させると完熟して良質堆肥が出来る
    ※ 閉会;Wゾーン堆肥庫前、班ごとに記念撮影して解散、本日の観察会成功裡に終わる。
    ※ 参加者の声 後日お聞きする。                                                          

総括

自然観察会、事故なく終了。快晴気温高し。コバノミツハツツジは散り、モチツツジ゙満開のなかでの散策になった。展望台では丹生山連邦がくっきり観覧できました。参加者の方々は概ね初めて里山林に入り、自然の雰囲気と鮮度の高い空気、山の香りなどを浴びられ、大いに楽しまれたと思います。案内人も実にやりがいを感じたようだ。参加方々は山の自然に触れられ、植物について少し知りえて楽しく。また今後は山歩きしたい、植物の勉強もしてみたいなどなどでした。感謝!