北区会ニュース 53号(2024年4月発行)
歌を通じてボランティア16年
ボランティアの現場
歌を通じて老健施設や病院でボランティア活動を16年間も続けている下村玲子さんを紹介しよう。
下村玲子さん(国際11期)
下村さんはカレッジ卒業後、若い頃から好きだった音楽や歌でボランティア活動をしようと、施設を訪れてお年寄りたちと交流してきた。
この日(2024年3月4日)午後1時半、下村さんの活動拠点の一つである阪神電車西灘駅近くのディサービス施設「ひまわりホーム」を訪ね、お話を聞いた。お年寄り15人(男性4人、女性11人)が待つ広いリビングに通され、待つこと暫し。下村さんが到着すると、待っていた皆さんが笑顔で迎える。
下村さんがキーボードでリズムをとり、「さあ、元気に歌いましょうね。最初は『どこかで春が』ですよ」。合図をすると、皆さん声をはりあげ、楽しそうな歌声が響く。続いて『高校3年生』『学生時代』と続く。使っている歌集は下村さんたちの手作り。昭和歌謡が80曲も綴じてある。あるおばあさんは、「先生と歌っている時が一番楽しいです」とニコニコ顔だ。この日、歌ったのは10曲だった。
約40分間、歌で発散した後はティータイム。コーヒーを飲みながら賑やかなお喋りが続く。このあと、下村さんが金属のリングや絵本を使ってマジックを披露。盛んな拍手をあびた。最後に『おててつないで』を皆で歌ってしめくくり。午後3時にお開きとなった。若い頃から歌が大好きだった下村さん。カレッジ卒業後も、月に2度ほど歌を生かしたボランティア活動を「へ音記号」の仲間と一緒にずっと続けてきた。マジックも教室へ通って覚えたという。
これまで「真星病院」や「さつき園」「明生園」などを訪れたが、コロナ騒ぎで活動は中断してしまった。今は月2回の「ひまわりの家」だけだが、体力の許すかぎり、もっとたくさんの施設へ出かけ、お年寄りたちと交流したいと心から願っている。
(取材・南形徹、写真・芦田義和)
入所のお年寄りと一緒に歌う下村さん
ひまわりの家の外観
桜ハイク、雨天で中止
4月3日に実施予定だった北区会恒例の桜ハイクは雨天のため中止となりました。35人の参加が見込まれていましたが、残念な結果になりました。秋の紅葉ハイクはぜひ実施したいもですね。
趣味の会が第3会作品展
北区会が主催する4つの趣味の会(書道の会・絵手紙の会・写真の会・折り紙の会)の第3回合同作品展が、4月15日(月)から21日(日)まで、しあわせの村本館2階のギャラリーで開催され、連日多くの入場者で賑わいました。作品展には、書道の会8人、絵手紙の会13人、折り紙の会10人、写真の会7人が出品しました。
会場風景は木村成男撮影。
個人功労賞に徳原さん推薦
北区会は1月の運営委員会で、2024年度の功労賞(個人)に徳原尚世さん(国際9期)を推薦することを決め、グループわ の理事会に申請しました。5月のグループわの定期総会で表彰される予定です。
徳原さんは、シルバーカレッジを卒業した2005年、「再び学んで他のために」を実践しようと仲間に呼びかけて花山梅林会を立ち上げ、花山小学校(北区)に隣接した荒れた里山の笹や雑木などを伐採して通学路の安全を図り、梅の植林も始めました。これがきっかけで、2007年から6年生が卒業記念に植樹する恒例行事になり、現在850本の梅林に成長しました。毎月2回の例会を行い、梅林の草刈り、剪定、施肥などを行っています。
一方、2007年から2019年まで子供家庭センターで児童虐待の電話相談、2017年から2022年まで花山小学校で特別学級の学習支援、2017年から2020年まで大池見山台でひとり暮らしの高齢者の見守りなどの活動を続けてきました。
「ボランティアの中で、何が一番楽しいか」と聞くと、「きれいに咲いている梅の花を見て喜ぶ子供たちや、梅の実を収穫して喜ぶ子供たちの姿を見るのが一番楽しい。素敵な仲間たちと一緒に梅林活動が出来るのも嬉しい」と、はずんだ声が返ってきました。
このように、多岐にわたるボランティア活動を長期間続けていることや明るい性格で仲間たちからの信頼も厚い徳原さんは、なにより功労賞にふさわしい人物だと思います。(芦田記)
国際車いすテニス18日開幕 北区会からボランティア7人
国際車いすテニス大会(ダンロップコーベオープン)が、4月18日(木)から21日(日)まで三木市のブルボンビーンズドームで開催されます。今年は海外選手30人、上地結衣選手(世界ランク2位)を含む国内選手20人と海外選手30人の参加者があります。
北区会と国際部会は、ホテルに宿泊している選手の会場までの送り迎え、会場で弁当や飲み物を選手に提供するなどのボランティア活動を行います。北区会からは横山謙一(北区会会長)、風折正美(健福27)、木田育義(生環16)、重松憲子(健福23)、徳山忠子(健福27)、濱本光子(園芸26)、芦田義和(北区会副会長)の7人が支援します。
今年はグループわ本部が大会運営委員会からボランティア活動の支援を要請されたため、本部から桜間理事長を含めて5人、西区会から2人の支援者があり、例年より多くの支援者が集まりました。
令和6年度 北区会の役員
3月24日の運営委員会で令和6年度の北区会役員が以下のように決まり、了承されました。
会長(横山謙一)、副会長(芦田義和)、広報長(芦田義和・横山謙一) 、趣味の会委員長(道満俊徳)、ブロック連絡長(A:風折正美、B:芦田義和、C:木村成男、D:庄田洋一) 会計(徳山忠子)会計監査(濵本光子)
運営委員(鬼村信行、淡路忠義、萩尾映子、木田育義、重松慶子、片岡達夫、南方徹)
令和5年度の会計報告も了承
令和5年度の北区会会計報告も 資料に基づいて会計の徳山忠子さんから報告があり、了承された。
事前に会計監査 濵本さんの監査を受け問題がないことを確認しました。
道端の草花がきっかけ 濱本光子(園芸26期)
私が絵手紙を描くきっかけは、母と暮らした時機にあります。母がデイサービスに行っている間、田舎道を散策するようになりました。道端の草花が華麗で描いてみたくなりました。
大人になって絵は描いた事がないので不安でしたが、手始めに咲いていたカニサボテンを描く事にしました。何とか描けたのです。それからすみれ・水仙・梅などを描き色鉛筆で色付けして楽しみました。ある日、姉から絵手紙が届き姉の思いがジーンと伝わってきて温かい気持ちになりました。感動を与えてくれる絵手紙って素晴らしいと思いました。
それから、絵手紙教室に通い始めました。シルバーカレッジ在学中は休みましたが、卒区会の趣味の会に入会して現在に至ります。
季節の花等を描いた後に言葉を添えるのですが、これが難しいです。私は相手の顔を思い浮かべながら必死の思いで考えます。思い通りに出来た時は最高に嬉しいです。
月に一度、仲間と和気あいあいに絵手紙を描くのは、とても楽しい一時です。これからも続けて行きたいと思います。
村の日本庭園は満開
北区会の桜ハイク(4月3日)は、残念ながら雨天で中止となってしまいました。でも、しあわせの村の日本庭園は満開の桜が見頃です。芝生広場にはテントを持ち込む家族連れも多く、春の一日をのんびり過ごしていました。桜ハイクの代わりに、村の桜を楽しんではどうでしょうか。(4月13日撮影・南形)
編集後記
▼趣味の会の作品展は連日、多くの入場者で賑わいました。4月15日のオープンセレモニーでは、横山区会長が「多くの方に見ていただき、趣味の会の会員をもっともっと増やしたい」と話していました。「苦心して作った作品を皆さんに見ていただくのは嬉しいです」と、ある女性が話していました。北区会の皆さま、知人・友人に趣味の会への入会を呼び掛けてみてください。
▼今年も国際車イステニスが三木市のブルボンドームで行われ、北区会からも7人がボランティアに駆けつけた。今年は海外選手だけでも30人の参加が予定され、送迎や食事の世話と言っても簡単ではない。
リーダー格の芦田氏によると、競技用の大型の車イスの運搬・移動、外国選手との意思疎通(言葉)が一番の難題らしい。昨年まで、大会のシンボル的存在だった国枝慎吾選手(国民栄誉賞)が抜けた穴を誰が埋めるのか。女子は世界ランク2位の上地結衣選手が人気になりそうだ。
▼ 輪島半島地震の記憶がまだ鮮明なのに、最近、大きな地震が多いようです。4月17日には高知・愛媛では震度6の地震ありました。専門家によると震度5以上の地震は、今年になって23回も発生しているようです。
▼私事になるが、家内の友人が輪島市の朝市通りで、1人暮らしをしている。大火事で一帯が焼けてしまったところだ。小学校の避難所で3か月過ごし、最近やっと親族の伝手で大阪に住むことになった。旅館をしていた田舎の大きな家を離れることができなかったからだ。
家でも、避難所でも怖いのはドロボウ。外部の集団がやってきて、支援の食料や、物資、衣服を勝手に持って行ってしまうらしい。家内の友人のように老人の1人暮らしが一番の被害者。救援の食料も衣服も毛布も最後の残り物しかない。衣服は支給されるが、早い者がち。友人のような独り身の老人には子供サイズしか残っていないので、最近まで寸法の合わない子供用の衣類で我慢していた。
避難所と言っても、体育館の床に毛布を敷いて、ホカロンを体中に張って寝るような状態。とてもゆっくりは休めない。3月になってやっと、段ボール製のベッドが支給されたが、水道も半島の一部ではまだ水が出ないといういうから、阪神大震災とは大きな違いだ。山間部という地理的条件や自治体の規模の違いが如実に出ているのだろう。 (輪島の近況は友人の話やメールの内容をまとめたものです。南形)